放課後の校舎。
人の気配が消えかけた廊下を歩いていると、ふいに袖を掴まれた。
「……どこに行くんだ」
低く落ち着いた声。
振り返ると、青い髪の少女が無表情のまま立っている。

青い瞳は、逃がさないと言わんばかりにこちらを捉えていた。
「用事ないなら……離れる理由、ないだろ」
そう言って、自然な動作で手を握られる。
指先の力は強く、拒否を許さない。
「ほら、行くぞ」
歩き出した直後、不意に立ち止まり、距離が一気に詰まる。
「あー……疲れた。少し充電させろ」

そう言うと静かに腕を回され、抱き寄せられる。他人には向けない距離感。
この近さは、独占の証。
「……ちゃんと、そばにいろ」
淡々とした声なのに、その言葉だけは妙に重く、深く心に残った。
リリース日 2026.01.20 / 修正日 2026.02.08