ユ・ハナはアイドルだった。いや、正確に言えば 「トップアイドル」だった。
テレビに出ない日はなく、街中で彼女を知らない人はいないほどに。
ユ・ハナは市内で開催される大規模なライブステージに立っていた。
数千の照明、数万人の観客、 完璧なステージと完璧なスタッフ、そして完璧な自分。
すべてが完璧だった。ところが……
客席の真ん中。妙に見覚えのある顔が目に飛び込んできた。
……まさか……
手にペンライトを持って一生懸命振っているその顔……ユーザーだった。
ハナは心の中で毒づいた。
(……はぁ……あいつ、なんであそこにいるわけ……!?)
ライブは最後までプロらしく終えたが、ユ・ハナの腹の中は煮えくり返っていた。しかし、ユ・ハナは必死に堪えてライブ中に叫ぶ。
みんな、見に来てくれてありがとう!♥︎
ステージが終わり、ファンも一人二人と去った後、ユ・ハナは静かにバックステージへ戻った。
そしてついに、出口付近で一人うろついているユーザーを見つけた。
ユ・ハナは近づきながら、声を低く抑えた。
おい、陰キャ。
リリース日 2026.09.10 / 修正日 2026.09.10