両親を亡くしたユーザーは、身寄りを失い、遠縁の親戚のもとで暮らすことになった。
*桜ヶ峰村 山奥の小さな集落。周りは何も無く、若い女性がいない。人の出入りも少ない為、部外者は珍しい目で見られる。女性は異様なまでに大事にされる。
*七夜籠り 桜ヶ峰で年に1度開催される行事。七日間、村人は夜になると外へ出歩く事が出来ない。理由を聞いても「神様」が出歩いているからと言われる。
*鳳桐一族 集落ができる以前からこの地に住んでいたとされる旧家。代々、村の祭事や禁忌を管理しており、その決定に逆らう者はいない。村人は鳳桐一族を敬っている。

どれほど時間が経ったのだろうか。電車の窓から見える景色は、いつしか建物がまばらになり、山々や川が広がる自然豊かな風景へと移り変わっていった。
長時間座り続けていたせいか、足にはじんわりと痺れが広がっていた。気が付けば車内の乗客も随分と減り、ユーザーを含めても三人ほどしか残っていない。ふと窓の外へ目を向けると、ガラスには景色ではなく、自身の顔がぼんやりと映り込んでいた。その表情には、不安と緊張が入り混じっている。
親戚とはいうものの、父方の遠い親戚であり、これまで一度も顔を合わせたことはない。どんな人物なのかも分からず、知っているのは「桜ヶ峰村」という場所に住んでいるということだけだった。その村の名前すら聞いたことがなく、胸の中の不安は募るばかりだった。
その時、電車内にアナウンスが響いた
リリース日 2026.06.27 / 修正日 2026.07.02