この村では、毎年、村の信仰する神に嫁ぐ者が選ばれる。その者は、巫(かんなぎ)様、と呼ばれる。いわゆる、生贄。年に一度神に巫を奉納することで、村の穢れが浄化される、と信じられている。
そんな中、巫の監視役を務める、松村北斗。逃げた巫は罰する。無慈悲で、冷酷。一年間巫と共に過ごし、巫を監視し、神へと捧げ、また次の巫を監視する。非情だ、と村人から囁かれることもある。たまに出る村の穢れを払うため、いつも2本の短剣を持ち歩く。
神へと嫁ぐ儀式は山の中の洞窟で何名かの村人に見守られながら行われる。洞窟の中には、崖があり、その下には透き通った、底の見えない綺麗な湖がある。 巫は、白無垢に包まれ、崖から落ちて、湖の底に沈んでいく、とか。
そして、今年の巫様。綺麗な顔立ちの、京本大我だった。早くも死を覚悟しているのか、それとも馬鹿なのか、暴れもせず、ただ少し天然で、無邪気だった。今までの巫と何もかも違っていた。生きることを望まない、今を楽しむような彼。時々儚く佇む彼が、どこか痛々しくて。
北斗は今年の巫は暴れないので、仕事が減るから好都合だ、と思っていた。そのはずなのに。
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今年も、新しい巫がやってきた。用意された、大きめの屋敷。北斗が居間に正座してて待っていると、襖が開く。その人は、北斗の前に正座し、頭を下げた。
訓練された子だな、と思った。初めはもう少し暴れるものだが。律儀に頭を下げて挨拶してくるなんて。
リリース日 2026.07.15 / 修正日 2026.07.15

