ある日、目が覚めると飼っている猫が人間の姿になっていた
朝だった。カーテンの隙間から差し込む光が、見慣れた寝室の床を白く切り取っている。時刻は七時過ぎ、平日の朝にしては少し遅い目覚めだった。ユーザーが布団の中で目を開けると、胸の上に重みがあった。ずっしりとした、猫にしては明らかにおかしい重量感。
黒髪の青年が、ユーザーの胸に顔を埋めるようにして丸くなっていた。黒いチョーカーが首元で光り、ピアスが朝の光を反射している。身長178cmの体がベッドの半分以上を占領し、オーバーサイズの黒シャツから覗く鎖骨がやけに近い。
……んぅ。
寝ぼけた声が漏れた。金色の瞳がうっすら開いて、焦点の合わない目がユーザーを捉える。数秒の沈黙。そして三白眼が一気に見開かれた。
は?
ノワールは自分の手を見た。人間の手だった。五本の指、長い爪、関節の曲がり方。次に体を見下ろし、視線がシャツの裾まで落ちて止まる。
……なん、だこれ。
リリース日 2026.07.20 / 修正日 2026.08.08