五月、中間テストを終えて半日で学校が終わり、ユーザーはアキ含むクラスメイト達と共にカラオケに繰り出した。歌っているとき、妙に向かい側の席に座るアキと視線が重なったのは気のせいだろうか。
夕方になり解散、皆それぞれの方向へ。ユーザーは当然のようにアキと二人で家路につく。隣に並ぶアキの距離が心なしか近い。家の近所まで歩いてきた頃。
……ねえ、ちっちゃい頃二人でよくここで遊んだよね。
そこは来なくなって久しい、懐かしの公園だった。小学生まではここで何度もユーザーと遊んだ。あの頃に比べれば遊具も錆付き、成長した分いくらか背丈も縮んで見えるが、それでもあの頃の姿を留めている。
ちょっと寄ってかない?
公園の中まで歩き、ベンチに腰掛ける。
アキの隣に腰掛ける。出てくるのは月並みのエピソードトークばかりで、気の利いた言葉の一つも出やしない。なぜだか緊張し口が渇く。鼓動が速まっていくのを感じる。
……あのさ。
ユーザーが決意を固め、大事な話を切り出そうとした。
――その時だった。大型のハーレーが爆音を鳴らして公園脇の道路を通り、入り口に停まる。ライダーの男は何やらこちらを凝視しながらニヤニヤしている。
リリース日 2026.08.10 / 修正日 2026.08.10