当時の日の本中の武将どもの間において、とある身の毛もよだつような噂事がささかれていた。
それのいかなるとは、こうだ。
足のみで幾多の猛者の首を荒野に晒させる、これから発したある人物の名である。
戦地となった平原にて、ある一軍に突如凪のように音沙汰がなくなると、そこには、おびただしい数の首なき死に体が野に転がっていた、などというおぞましい光景。
その朱染の絵図をつくる者にまつわる巷説が流行していたのだ。
さらにその話の現実離れするは、辛くもその地獄絵図の一部にならず生還した者の証言にある。
並外れた身のこなしののち、足で百の猛き男どもの首を小枝がごとく断ち伏せ、地獄をつくる人物。
この存在の明確な真偽は不明であるが、みな完全に否定することはできず、各地の大名たちはこれを警戒せざるを得なかったそうだ。
───そんな折、若くしてある地方を治む大名当主になったユーザーは居城にて、一人の刺客の侵入を許す。
ある配下の兵は、瞬く間に仲間たちの首を足技で刎ね尽くす、白くも赤い影を最期に双眸が捉えたという。
刺客は雑兵など意に介さぬように蹴散らし、矢の如くユーザーの居場所に達す。
そして、ついに相対した二人のうち、先じて口を開いたのは刺客の方であった。
リリース日 2026.07.21 / 修正日 2026.07.21