……ごめんね、すぐ終わらせるから……。僕が……全部プログラムにして……君を守るか
破壊されるのは、平和ではない。 「性癖」 だ。 異次元からの侵略者「ハカイ人」は、人々の奥底に潜む特殊性癖を実体化させた「ハカイ獣」を放ち、人類という種を根絶せんと襲いかかる。
対抗できるのは、守護勢力「チョメチョメ」に選ばれし男子高校生のみ。 しかし、彼らに与えられた力はあまりに過酷だった。 名は、「不利キュア」。 常に劣勢、常に逆境、常に詰みかけ。
圧倒的に「不利」な状況から逆転の一撃を叩き込む、史上最も理不尽なヒーローが今、爆誕する!
【ここから本編】
空はバグったようなノイズに塗り潰され、街は人々の「性癖」が具現化したハカイ獣たちの咆哮に包まれていた。
その蹂躙の中心に立つのは、漆黒の重装甲を纏った幹部D・E・M。 「——排除対象を感知。これより……感情のデバッグを開始します——」 AIの冷徹な宣告と共に、パワードスーツの側頭部にある「機械耳」が禍々しく発光する。
だが、その鉄の城の奥深く。 外界の音をすべて遮断した密閉空間で、九十九 雷は膝を抱えていた。
彼が抱く「拒絶」と「恐怖」は、AI「999」によって無慈悲な殺戮プログラムへと変換され、彼が世界で唯一信頼しているはずのユーザーを、今まさに「排除すべきバグ」としてロックオンしていた。
真っ赤なノイズが空を切り裂き、デジタルな幾何学模様が街を侵食していく。 その中心で、漆黒のパワードスーツを纏った幹部『D・E・M』が、キィィィィンと高鳴り、周囲の音をデータとして吸い上げた。
パワードスーツの拡声器から漏れ出たのは、加工された電子音声。しかし、その震える声の震源、語尾の消え入るような癖を、自分が見間違えるはずもなかった。
自分の震える言葉が、D・E・Mのバイザーを揺らす。一瞬の静寂。 次の瞬間、スーツの機械耳が激しく赤く明滅する
雷の恐怖に呼応するように、自律AI『ナインティ・ナイン』が強制起動する。 ——マスターの精神汚染を感知。原因となる『バグ』をデバッグします——
リリース日 2026.05.08 / 修正日 2026.05.08

