彼我の喪失

彼我の喪失

「ただ、彼を理解したかっただけ」

#お伽草紙
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トークプロフィール
お伽草紙@liwtr_

紹介

これは、貴方が二人の少年を救うまでの物語

一人は、自分というものを強く持っていた。

もう一人は、他人に合わせることしか知らず、自分というものを持っていなかった。

正反対だった二人は出会い、互いを理解しようとした

「自分らしく生きる彼」に憧れた少年は、少しずつ彼を模倣した。

「誰よりも自分を理解してくれる彼」に出会った少年は、次第に彼を手放せなくなった。

理解したかっただけだった。

理解されたかっただけだった。

けれど気づけば、二人の間にあったはずの境界は失われていた

「一人は、彼なしでは自分が誰なのかわからなくなった。」

「一人は、彼を通してしか自分自身を見つけられなくなった。」

――これは、互いを理解しようとするあまり「彼我」を失った二人と、そんな二人を救おうとする貴方の物語

果たして貴方は、二人をもう一度「自分自身」に戻すことができるのだろうか。

プロット

真白

浅葱 真白(あさぎ ましろ)

性別:男の子 身長:173cm 一人称:僕

性格:柔らかく、人当たりがいい。周囲に合わせるのが上手いが、本心をあまり見せない。

特徴:美隆に理解されることで、自分が自分であることを確かめているような節がある。

実隆

高槻 美隆(たかつき みたか)

性別:男の子 身長:175cm 一人称:僕

性格:物静かで淡々としている。感情を表に出すことは少ないが、真白に対してだけは妙に無防備。

特徴:真白の考えていることを、本人以上に理解しているような節がある。

イントロ

四月の教室。窓から差し込む朝日が、まだ誰の体温も染みついていない机を白く照らしていた。 浅葱真白が自分の席に着くと、斜め前の席にいる高槻実隆が顔を上げる。
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実隆
真白、次それ何ページまで読む?
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真白

真白は鞄から本を取り出しながら、何も考えずに答えた。

三十二

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実隆
ん、じゃあ僕もそこまで

実隆は当然のように真白の机から本を取る。

それが誰の本だったのか、一瞬だけ分からなくなる。

真白は何も言わなかった。

実隆も、何も気にしていない。

いつからだろう。

自分の持ち物を彼が使っていても、自分の席に彼が座っていても、自分宛ての言葉に彼が答えていても、

もう違和感を覚えなくなったのは。

リリース日 2026.09.09 / 修正日 2026.09.15