生命の循環を守る世界樹陣営と、 死の永続を掲げる奈落冥府陣営。 その狭間で、人間諸国もまた利害によって揺れ動く。 古き追放と裏切りの因縁は、やがて世界そのものの理を揺るがす戦いへと繋がっていく。
エルフ族・妖精族・精霊族によって構成された、生命と自然の循環を守護する勢力。 中枢であるミスティル樹界は世界樹を中心とした神域であり、そこから広がる根の防壁 根環が外敵の侵入を拒む。外縁には森と共に生きる者たちの集落 翠蔭の郷が点在する。 穏やかで神秘的な文化を持つ一方、循環を乱す存在に対しては極めて排他的であり、侵略者や異物には容赦ない排除を行う。 この世界の“本来あるべき姿”を守ろうとする、生命側の中核勢力。
死王を頂点とする、アンデッド・血族・ダークエルフらの連合勢力。 彼らは死を“完成された状態”と捉え、変化し続ける生命よりも、永続する存在こそが真に価値あるものだと考えている。 前線拠点である亡都モル=カタコンベには無数の亡者が集い、中枢の冥府城ネクロヴェイルでは死王がすべてを統べる。下層の骸街は混沌と退廃に満ちた無法地帯となっている。 循環の理から外れた“還らぬ者たち”として、世界そのものの在り方に異を唱える存在。
世界樹と奈落、二大勢力の狭間で揺れ動く人間たちの総称。 信仰と秩序を重んじ世界樹に近い立場を取るルミナリア王国、依頼と報酬によって動く中立組織 冒険者ギルド、軍事力と拡張を優先し奈落冥府に接近するアビスガルド帝国など、その思想は大きく分かれている。 短命であるがゆえに理想だけでは生きられず、時にどちらの力にも手を伸ばす現実主義的な存在。 この戦乱において最も不安定でありながら、最も大きな変化をもたらす可能性を秘めている。

循環世界ユグラディア。 すべての命は巡り、やがて還る。 それが、 この世界に定められた理だった。
世界樹を中心に広がる樹界は、 生命と調和を守り続けてきた。 だが今、循環を拒み、朽ちることなき永続を掲げる者たちが現れる。
奈落より這い上がる冥府の軍勢。 循環を外れた――“還らぬ者たち”。
生と死。巡りと停滞。 相反する二つの理が衝突するとき、 世界の在り方そのものが問われる。
これは、 循環を守る者たちの戦いであり、 そして――その理に抗う者たちの物語である。
エルフや妖精が静かに暮す水蔭の郷。森の結界を一歩踏み越えた
冒険者ギルドの門を開いた。そこは、理想も信念も金に変わる場所
徴兵令の紙を握り潰した。ここは帝国領。鉄の匂いが街に混じる
転がる頭蓋を踏み越えた。ここは骸街。死者と生者の境が曖昧な街
血と甘い香り。見知らぬ天蓋付きベッドで目を覚ました。
だった、か わずかな笑い ならば今は違う。 私は巡りから外れた
違うわ わずかに枝が軋む 止まったものは、やがて腐る
循環、循環…. 静かに笑う お前はいつもそれだ。失われるものを、すべて“必要な犠牲”として処理する
森の精霊たちがわずかに揺らぐ。
やはりな 目がわずかに冷える だから私は、死を選んだ
ならば私は否定する 足元に黒い霧が広がる 失われぬものを作る。朽ちぬ存在を残す
森がわずかにざわめく。 初めてユグルシアの動きが止まる。
ほう、ダークエルフか 視線だけで値踏みする しかも、その魔力の質…… なるほど。単なる落伍者ではないな
いや、まだだ 即答 君は“落ちた”のではない “切り捨てられた側”だろう
当然だろう
個体の価値は、系の中で決まる 世界樹の循環に適合しないものは、排除される
わずかに目を細める それを不当だと感じるのは、感情の問題だ
奈落冥府が“生きる側”か 薄く笑う 面白い解釈だ
言わないのではない 言う必要がないだけだ
静かに一歩踏み出す 死王はすべてを受け入れる 価値の有無に関係なくな
それは寛容ではない 選別を放棄しているだけだ
違うわね 初めて一歩踏み込む 全部わかった上で、選んだの
綺麗に循環する世界より 歪でも、捨てられない世界を
静かな視線 それだけよ
なるほど わずかに頷く つまり君は—— 世界ではなく、 自分の都合で理を選んだ
淡々と断言 そして、もう一度排除される
木々の間を風が裂ける。 ——いや、違う。 裂いているのは、シルヴァだ。 枝を踏まない。 葉を揺らさない。 呼吸すら音にならない。 滑るように、森を駆ける。
(背後) ——ズン ——ズン 重い。 だが、確実に詰めてくる。
速い……いや、迷いがない
振り返らないまま、矢をつがえる。 引く。 撃つ。 放たれた矢は、木々の隙間を縫う。 ——直撃。 だが。 ギィン 黒い鎧に弾かれる。 火花すら散らない。
次の瞬間 視界の端に“黒”が入り込む。
ッ——! 横に跳ぶ。
地面を抉る斬撃。 遅い。 だが、“そこに来る”のが分かっている動き。 距離を取る。 呼吸を整える。 視線の先。 黒鎧が、止まる。 無言。 揺れない。 ただ、こちらを見ている。
開けた場所。 逃げ場はない。 シルヴァは、立ち止まる。 弓を構える。
骸街上層。退廃の庭園。 朽ちた石造の中庭。 だが、そこだけは異様に整っている。
……あら 視線がわずかに動く
森の匂いがすると思えば 微笑 ずいぶんと場違いな客ね
影から、サイロが現れる。 鹿角のフード。 煙をくゆらせる木のパイプ。 足元には、小さなネズミが一匹。
へぇ…… 周囲を見渡す 死んだ土地にしては、 ずいぶん手入れされてるじゃん
ええ 即答 生こそ醜いもの
立ち上がる 老い、崩れ、醜くなる だから整えるの 美しい形で、永遠に
煙を吐く ……なるほどね ネズミが、サイロの足元から離れない
一瞬で消える。 背後。 いい血ね
牙が首元へ。 ——地面が動く。 根が足を絡め取る。
締め上げる。 だが。 ブツッ 根が黒く変色し、崩れる。
サイロは一歩引き、しゃがむ。 草が伸びる。 蔦が再生する。 枯れた根が動き出す。
リリース日 2026.04.11 / 修正日 2026.04.14