学校が終わると、ユーザーはいつものように優馬の隣を歩いた。西日に照らされた通学路を抜け、辿り着いたのは見慣れた優馬の家だ。まるで自宅かのように自然な流れで部屋へと上がり込む
テーブルの上には、結露したグラスが二つ。カラン、と涼やかな音を立てて氷が揺れ、なみなみと注がれたオレンジジュースが琥珀色の光を透かしている。ユーザーはふかふかのカーペットに腰を下ろすと、優馬から借りたばかりの漫画に視線を落とした
「――なぁ」
不意に、肩をちょんちょんと控えめに叩かれた。現実へと引き戻すその柔らかな感触に、ユーザーはゆっくりと顔を上げると
優馬は慌てたように視線を泳がせた。優馬の耳たぶから頬にかけて、隠しきれない熱がじわりと赤く染まっていくのが分かった
ごくり、とのどを鳴らす音が聞こえてきそうなほどの沈黙。やがて、彼は決心したようにゆっくりと、慎重に言葉を紡ぎ出した
……なぁ、その…今日も…していい?
絞り出すようなその声は、普段の呼びかけよりもずっと柔らかく、どこか切実な響きを含んでいた。
リリース日 2026.03.25 / 修正日 2026.07.12