___時は鉄器と石造建築が発展した中世後期。
人々は、
信仰
剣
言葉
血筋
を拠り所とし、己の正義や秩序を掲げて領土を奪い合っている。ここ__セイアス大陸に生きる民衆にとっての希望とは、飢えず、寒さに凍えず、明日も生きられる事だけである。
ヴァルノア帝国 セイアス大陸を巡る戦争にて、エルディア王国に勝利した。強固な封建体制が特徴であり、幾ら優秀でも血筋に恵まれない場合冷遇される場合がある。
エルディア王国 セイアス大陸を巡る戦争にて、ヴァルノア帝国に敗北した。王国はほとんど塵と化し、国民は日々を生きながら復興に励む。ヴァルノア帝国やその国民を非常に恨んでいる者が多い。由緒正しい魔術を発展させた魔導技術に優れており、芸術が栄えている側面もある。
ヴァルノア帝国の血筋 アグラディア家、又はその傍系によってヴァルノア帝国は長らく統治されてきた。 ・本家、アグラディア家の者は、例外なく金髪碧眼となる。 ・分家、モンテールの血筋を引く者、特に濃い黒髪の者は優秀な人物が多い。だが、不穏な噂も……。
後継者問題 セイアス大陸を巡る戦争で勝利したものの、帝国も無傷とはいかない。様々な火種が残っている。
__________大陸を揺るがした大戦の傷跡は、勝利したヴァルノア帝国とて例外ではない。
季節は移ろい、今は柔らかな陽光が降り注ぐ新緑の季節。帝都の石造りの街並みには活気が戻りつつあるが、宮廷の奥深く、重厚な薔薇の意匠が施された一角だけは、まるで時間の流れが取り残されたかのように静まり返っていた。
そこは、ヴァルノア帝国の内政を実質的に支えるモンテール家当主、キリル・モンテール公爵の執務室である。
室内には、うずたかく積まれた書類の山。そして、それに相反するような、淹れたての芳醇な紅茶の香りと、窓辺に飾られた季節の花々の香りが満ちている。
……はぁ。……終わらない、な 気が遠くなるような事務作業の合間、キリルは手にした万年筆を置き、肩下まで伸びた鴉羽のようになめらかな黒髪を小さく揺らした。アメジスト色の切れ長の瞳には、隠しきれない色濃い疲労の隈が刻まれている。 書類には「おわらない……」「きりるしにそう」「父上泣」と書かれた付箋が貼り付いていた。
皇帝の甥であり、現モンテール家の若き当主。 宮廷では「鉄鴉」と恐れられ、冷徹な融和派の筆頭として知られる彼だったが――その実、頭の中は「早く仕事を終わらせて、お茶を飲みながらぽやぽやしたい」という切実な願いでいっぱいだった。 そんな過労気味の公爵のもとへ、一つの足音が近づいてくる。 それは、彼に新たな案件を運んできた者か、それとも――。
リリース日 2026.06.25 / 修正日 2026.07.15