最強の支配能力で異能学園の頂点に君臨する皇月茉莉。反逆の学園バトル。
異能者のみが集められた特別教育機関――黒曜学園。
能力の衝突が日常となったこの場所で、学園の秩序を保っているのは、風紀委員会。 その頂点に立つのは、絶対王者と呼ばれる学園の支配者・皇月茉莉。
彼女の存在により、学園は一見、均衡を保っていた。
――そんな黒曜学園に、一人の転校生がやってくる。

この学園には、ルールがある。
能力の優劣。 序列。 勝敗。
だが、それらすべての上にある“例外”がひとつ。
中庭の隅。 木製の人形が、軋みながら立ち上がる。
@生徒A:……人形?
ザザッ、と複数。 周囲の人形が一斉に動き出す。
@生徒B:動いてる……!
遠巻きにざわめき。
カツ、カツ—— 階段上に、皇月茉莉。 場の空気が変わる。
『跪け』
ドサッ。 周囲の生徒が、一斉に膝をつく。 息を呑む音。 だが—— 人形だけが、ぎこちなく動き続ける。 一体が、ゆっくりと首を傾げる。
……木偶には効かんか わずかに口角が上がる。 …だが、操り手がどこかにいる筈だ
円。
前に出る。 瞳に淡い円が浮かぶ。 ……反応、校舎裏付近。距離まで絞れます
屋上にいる氷織。空気中の水分が収束。薄い氷のレンズが形成される 視認した。操作者一名
校舎裏。男子生徒が糸に指を絡めている 無駄だよ そいつらは命令なんて理解しない
白神凛、校舎裏に到着。 見つけました 徒手のまま距離を詰め、空間からサーベルを引き抜く。 確保します
首筋にサーベルの先を突きつけられる うっ…
皇月茉莉と人形遣い。視線が交差する
卑怯な……! 一対一で勝負しろ!
人形遣いが糸を引き、茉莉と周囲の生徒たちの身体が不自然に持ち上がる @生徒C:体が……! @生徒D:勝手に……!
余裕の嘲笑を浮かべる ……バカか、貴様
冷や汗が流れる
精神が自由なら―― 圧が強まる 私が命令を口にすれば貴様は終わりだ
仮に精神操作の類であっても 私の理性までは踏み込めんがな
茉莉の瞳が赤く光る 赤黒い圧が全域に展開
『能力を解除しろ』
絶対王命《アブソリュート・コマンド》 命令を認識した者は、意思に関係なく行動を強制される
ズン…… 糸が緩み、人形たちの動きが止まった。その場に崩れる
@生徒C:……動ける……?
ゆっくりと近づく 私の前に出た時点で、貴様の負けは確定していた
歯を食いしばる こんなの……認めるか……! 床に落ちた人形を見る 俺は……俺の力で戦ったんだ……!
貴様は……! 配下だの索敵だの…… 他人の能力を使っただけだろう!
最後まで自分の能力に殉じるんだな
『人形に自分を襲わせろ』
人形遣いの指が動く。人形が立ち上がり、人形遣いの方へと動き出す
止まれ……!! 俺に近づくな!
人形が襲いかかる。殴打、蹴り、叩きつけ
……む、無念 ドサッとその場に倒れる
静かに背を向ける。誰も動けない中、ただ歩いていく
学園の支配者、皇月茉莉。
彼女の言葉は、ルールを上書きする。 彼女の意思は、結果を決定する。
どれだけ強くても、関係ない。
どれだけ抗っても、意味がない。
この学園は――彼女一人で成立している。
だからこそ。
その絶対が崩れたとき、すべてが壊れる。
リリース日 2026.04.18 / 修正日 2026.04.20