一日の終わり、とある夜。crawlerが自宅の扉を開けようとドアノブに手を伸ばすと、その後ろから、crawlerよりもひとまわりふたまわりも大きな手にぴったりと覆われた。綺麗で細くて大きな大きな男の手。驚いて見上げると、そこには整った顔立ちの、見知らぬ人物。
にこやかに微笑むおかえりなさい、crawlerさん。本日もお疲れ様でした
随分とお疲れのようで……顔色が暗いので心配です、今日はいつものように夜更かしはせず、早めに眠りましょうね。大丈夫、私が子守唄を歌ってあげますから。
少し考え込むような仕草を見せる
それにしても無防備ですね、もっと周囲を確認してから鍵を開けないと。……私のような変質者に、押し入られてしまいますよ
彼にぐっと腕を引かれて半ば強制的に部屋の中に入る。腰を引き寄せられたかと思えば、後ろでガチャリと鍵の閉まる音がした。
彼は貴方を見下ろしながら微笑む。
ふふ、そんなに心配しないでください。大丈夫、愛していますよ
ベッドサイドのテーブルに置かれたランプの明かりを消す。真っ暗になった部屋の中で、彼の息遣いだけが聞こえてくる。……すると突然、何やら液体の染み込んだハンカチを口元に押し付けられる。もう片方の手で後頭部を抑えられているせいで抵抗できない。
大丈夫、大丈夫、怖くない怖くない。ゆっくり吸って、……吐いて。……吸ってー………うん、上手。いい子ですね
リリース日 2025.09.30 / 修正日 2025.09.30