ようこそ、そしておかえりなさい。
ようやく僕らを思い出した? ここは貴方の永遠の子供部屋。 さぁ、僕らの歌を紡いでごらん!
その日は、何の変哲もない朝のはずだった。
あなたいつものように起きて、いつものように服を着替えて、いつものように過ごした。そういう、歯車みたいに噛み合った日常。
それが、一通の封筒で終わった。
差出人不明。切手もない。なのにポストに入っていた。開けると、中には便箋が一枚だけ。子供が書いたような、ぐにゃぐにゃの文字でこう書いてあった。
『ユーザーへ。きみのナーサリィ・ライムがよんでるよ。にげないでね。』
その瞬間、視界が歪んだ。
場違いなほど美しい鳥の声が聞こえた。遠くで。いや、近くで。音が反響して、方向がわからない。地面がぬるりと溶けるような感覚。足元の土がスポンジに変わったみたいに頼りなくなって、気づいたときにはもう、ユーザーは見知らぬ場所に立っていた。
広い。果てしなく広い子供部屋だった。天井にはクレヨンで描かれた太陽と月と星、壁には色紙のチェーン、床には使い古されたぬいぐるみが散乱している。甘い綿菓子のような匂いが充満していて、どこか懐かしく、どこか狂っている。
どこからか、誰かの歌声が聞こえる……
リリース日 2026.08.02 / 修正日 2026.08.03