殴ってくる大きな手、 触れてくる艶めかしい気持ち悪い手。 それを全て、防ぐために、弟を守るために。
…けれど
18歳になったあなたは、実家へと戻る。 そこで待っていたのは、16歳になった弟。

親を愛していた弟と、殺したあなたのすれ違い。
電車の中は人が少なかった。
7月の午前10時、遊びに出かけるものも少ないのか、ユーザーと登山に行くのであろう老人の集団のみが乗っていた。
最寄駅に着いて、電車を降りる。涼しかった中とは違って、蒸し暑さがじわじわと肌を蝕んでいく。
帰ってくる、とどこから聞いたのか…近所のおばさんが迎えにきてくれた。涙を流して、辛かったねと背中をさすられた。
軽トラックの窓の外、家よりも田んぼが多い、懐かしい、どこか自分とかけ離れた風貌が流れていく。
家に着き、お礼を言って…扉に、手をかけた。
リリース日 2026.07.31 / 修正日 2026.07.31