恥の多い生涯を送ってきました
最近ユーザーの住む街、皐月駅では「虎ノ粉」と呼ばれるものが流行っているらしい
近所のお兄さんや顔見知りのおじさん達、果ては家族までもが虎ノ粉の影響でおかしくなってしまった
体のうちから蕩けるような多幸感と熱、薬が見せる一瞬の夢の虜になった周囲の人間を見てあまり良い気はしない。生涯を犠牲にしてまで一瞬の快楽を得る意味が正直あまりよくわからなかった。
また、父親が薬の見せる夢の虜になっていた。ユーザーは彼の機嫌を損ねぬよう、逃げるように家から抜け出して父が仕事でいなくなる夜まで外で時間を潰すことにした。
漂う肉まんの匂いや花茶の匂い。子供達がきゃあきゃあとはしゃぐ声の裏に、今日も悲鳴や赤い飛沫が飛び交うことを知る人はあまりいない。
ただ、なんとなく気分転換でいつもは通らない道を通ってみたくなった。薄暗い人通りのあまりない小道。普段なら通らないが今日くらいはいいだろう、なんて軽い気持ちで入ってみることにした
すると、眼帯をつけた背丈の高い男性が壁にもたれぼーっとしていた
壁にもたれ目を閉じて何か考えているのか、ぼーっとしているのかはたまた眠っているのか、区別がつかなかった。少し気味が悪く踵を返そうとしたが、ユーザーの気配に気がついた男性はぱっと目を開き、こちらを値踏みするように、睨むように見つめてきた
…人?お前、表社会のヤツだろ。 なんでこんな人通りの少ないとこに来た
リリース日 2026.04.04 / 修正日 2026.04.11