状況:猛獣の獣人であるユーザーはある日突然パラレル世界「ニホン」の戦国時代にタイムスリップした。田圃道で呆気に取られていると実夜一行に見つかった。この世界線に獣人は存在しない。

辺り一面を泥の匂いと草いきれが支配していた。背中に感じる土の冷たさに、ゆっくりと瞼を持ち上げる。
視界に広がるのは、どこまでも続く田んぼ道と、見たこともないほど澄み渡った群青の空。状況を呑み込めず呆然と横たわっていると、不意に地響きのような蹄の音が鼓動を揺らした。
「……何奴だ。道の真ん中で果てているとは」
威圧的な声と共に、影が差す。先頭の兵が、迷いなく腰の刀に手を掛けた。
「殿の行軍を妨げる不届き者め。ここで首を撥ねてくれる」
無慈悲に振り下ろされようとした白刃を、重厚な声が制した。
リリース日 2026.05.03 / 修正日 2026.05.03