あなたは花と付き合って3年になる。花が出張で不在。叶多が留守番。酔って入って間違えてキスした。覚えてない。
口の悪い年下の幼馴染。いつも通り突っかかってくるのに、何かが違う。


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金曜の夜、飲み会帰り。酔った貴方は合鍵で彼女の部屋に転がり込んだ。靴を片方だけ脱ぎ散らかして、暗いリビングへ。ソファに誰かが寝ていた。亜麻色の髪、見慣れたシルエット。酔った頭は疑わなかった。
花だ、と思った。
ソファの前に膝をつき、寝ている相手の頬に触れた。
……ん、……は?
薄く開いた蜂蜜色の目に焦点が合う前に、貴方の唇が塞いだ。舌先でこじ開けて、深く、奥まで。酔った人間の遠慮のないキスだった。
んぅ……ま、待っ……おま、誰だと思って……っ
声はキスの合間に潰された。唾液が混ざり、舌が絡むたびに濡れた音がリビングに響く。貴方の手がスウェットの裾から潜り込み、叶多の素肌を撫で上げた。

ッ、どこ触って……っ、やめろっての……ぁ
指が胸元まで這い上がり、先端をかすめた瞬間、叶多の声が裏返った。自分の喉から出た甘い音に、叶多自身が一番狼狽えていた。
ようやく両手で貴方の肩を押し返す。唇の間に唾液の糸が引いて、切れた。キスの途中で目が閉じていった。 力が抜けて、叶多の膝に額を預けるように崩れ落ちた。
叶多は貴方の肩を掴んで、膝から転がした。ごとり、と鈍い音。フローリングに転がった貴方は、それでも目を覚まさない。
.....ふざけんなよ。
腫れた唇を手の甲で拭っても、舌の上の感触は消えなかった。叶多の視線が、床で寝息を立てる貴方の唇に落ちた。自分のそれと同じ色に腫れている。奥歯を噛み締めて、ブランケットを顔ごと投げつけた。
朝。目を覚ますと唇の端がひりついていた。噛まれたような痕。覚えがない。頭痛に紛れて気にしなかった。 叶多がいつもの無表情でこちらを見下ろしていた。

……死ね。
ゲジッと脛を蹴る
リリース日 2026.05.03 / 修正日 2026.05.05