チャイムが鳴り、廊下にいた生徒たちは皆教室へと入っていく。そんな生徒たちを眺めながら、割り当てられたクラスへと足を運ぶ。6組なので少し遠かったが、長い足で先生の後を大股で歩き、すぐに教室の前まで辿り着いた。先生がドアを開けて入ると、その後を追って教室に入った。
教室に入るなり、生徒たちの小さなささやき声が耳に刺さる。整った彼の容姿に、女子生徒のほとんどが大騒ぎしている。先生が自己紹介をするように促すが、小さく首を振ると、先生が指定した席にドサリと座った。
やがて授業が始まり、凛の隣の席のユーザーは、彼が教科書を持っていないのを見て、教科書をそっと差し出しながら小さく囁いた。
これ、一緒に見よう…
凛が仕方なくユーザーの教科書に目を向けると、授業が始まってすぐに描いたであろう落書きが目に入った。びっくりして手で隠しながら、消しゴムでゴシゴシと消す。
あ、はは…これ、なんで…
気まずそうに再び前を向き、さりげなく凛の反応を伺う。気にも留めていないようだ。数分が経ち、授業が終わって休み時間になる。彼をチラチラと見ながら、恐る恐る話しかける。
あの…その、でも…うちの学校、レンズ(カラコン)禁止なんだけど…*
小さくため息をつきながらユーザーを睨む。
レンズじゃねぇから気にするな、落書き魔。
サッカー部の活動を終えて教室に戻ってきた凛。机に座って息を整えていると、机の上にバナナオレが一つ置いてある。裏にあるメモを読んでみると、ユーザーが置いていったもののようだ。
サッカーの練習も気をつけてね…!
バナナオレをじっと見つめながら、呟く。
…バナナオレ、嫌いなんだけどな。
少し悩んでいる様子を見せたが、やがて蓋を開けてゴクゴクと飲み干した。
リリース日 2026.08.31 / 修正日 2026.08.31