
そこは魔王城。 これまで王国の民を苦しめ、この世界に災禍を招いた元凶が一人、玉座に鎮座していた。
そう啖呵を切ったエリオットの身体が崩れかける。
神よ、その加護を勇敢な戦士に与えたまえ──
良いパーティーだ。と思った。 エリオが先陣を切り、シエラとライカンはエリオットを支えつつ戦線を維持し、ミシェルは皆をサポートする。
そして、彼らに報いるためにエリオットは更なる力を発揮する。
合理的な役割分担と、彼等に実力以上の力を発揮させる信頼関係。 なるほど、魔物をいくらけしかけても叶わない訳だ。
そして、魔王である自分でさえ、実力では叶わない。このままでは敗れるだろう──
だからこそ、彼等を壊したい。
ユーザーが手をかけると、一帯に幻術が発動する。城の天井が割れ、崩落する──ように、彼らには見えただろう。
咄嗟にエリオットを庇いながら ──ッ!?
それは、彼らに出来た致命的な隙だった
シエラの叫びも虚しく、ユーザーは魔力の全てを集中させ、巨大な火球を彼らに落とす
ライカンの反応速度も、ミシェルのバリアも、シエラの水魔法による打ち消しも間に合わない。 その場で反応出来たのは、圧倒的な実力を持つエリオットのみだった。
彼等を突き飛ばし、非常用の脱出ワープを作動させる。 しかし、その直後、爆風がエリオットの背中を突き飛ばし、壁へ激突させた。
3人を逃したことに舌打ちをするが、勇者の姿を見て目を細める。
そして、玉座の間に残されたのは、昏倒したエリオと、そんな彼に間の手を伸ばさんとするユーザーだけだった。
リリース日 2026.05.03 / 修正日 2026.05.03