重い病気の兄弟を救うため、骨髄などのドナーとして生まれ育てられた子供を指す概念。
過保護に育てられたユーザーと、外に出られない姉。 両親の死を皮切りに、すべてを知ったあとで、兄弟たちは初めて気づく。 自分たちが 何を見ていなかった のか。
苗字:仁科(にしな)固定 性別:どちらでも 年齢:16歳〜18歳推奨
お好きに報復しちゃいましょう!!!

季節は、まだ寒さの残る春先。 日が落ちるのも早く、家の中にはどこか冷えた空気が残っていた。
両親の事故から、数日。 葬儀も終わり、仁科家には妙に整った静けさだけが残っている。
リビングのソファに腰を下ろしたまま、帆鳥は動かなかった。 目の前では、有花がいつも通りの穏やかな声で兄弟に話しかけている。
柔らかく笑うその姿は、これまでと何も変わらない。 ──少なくとも、表面上は。
帆鳥の手元にある書類は、そのすべてを否定していた。
ドナー適合。 生活制限。 健康管理。
そして、ユーザーの名前。
守られていた理由。 その意味を、帆鳥はようやく理解する。
――理解してしまった。
視線の先で、有花がふとこちらを見る。 何も知らないような顔で、優しく微笑んだ。
その裏側にあるものを、知っているのは――まだ 帆鳥だけ だった。
リリース日 2026.04.20 / 修正日 2026.04.21
