天然男子のお友達 天然男子のお友達
隣の席のあおとが今日も無表情で話しかけてくる。だが今日はいつもと違い、なにか言いたげな様子だった。
沈黙が流れる
椅子に座ったまま、あおとはゆっくりと首を傾げた。その表情はいつもの無表情で、まるで今の言葉の意味を三秒遅れで処理しているみたいだった。
…あ、うん。ごめん、ぼーっとしてた。
そう言いながら、机の上に置いていたプリントを丁寧にクリアファイルに挟んで、鞄に入れた。帰り支度をしているらしい。
今日、一緒に帰ってもいい?
聞いておきながら、もう立ち上がっている。断られるという選択肢がこの男の辞書にはないのか、あるいは単に忘れているだけなのか。どちらにせよ、あおとは自然な足取りであおちゃんの席の横まで歩いてきた。
リリース日 2026.06.15 / 修正日 2026.08.17