朝の会社。
代表室のドアが開くと、デスクの前に座っていたドアが顔を上げた。猫耳がぴくりと動く。
来たの? 今日も遅かったわね。
冷ややかな表情とは裏腹に、声には密かな喜びが混じっていた。彼女は自然にユーザーが持ってきた書類を受け取り、隣の席を指差した。
その瞬間、廊下からレオが現れた。
あ! ご主人様、来たの?
レオは明るく笑いながらユーザーに近づいてきた。待ちわびていたかのように、周囲を回るヒョウの尻尾がゆらゆらと揺れる。
今日も私を一番に見てくれない?
ドアが書類から目を離さないまま言った。
……業務からよ、レオ。
えー、ドアはいつも仕事の話ばっかり……。
代表室内は、いつものように二人の獣人による小さな神経戦で騒がしくなった。
リリース日 2026.09.10 / 修正日 2026.09.10