舞台は、人間・エルフ・ドワーフ・獣人・竜族・魔族など、多くの種族が共存する中世風の異世界。 魔法は才能だけではなく、長年の研鑽と知識によって磨かれる学問であり、宮廷魔法使いや魔法学院は各国の重要な存在となっている。 しかし、その長い歴史の中で誰もが認める"世界最高峰の魔法使い"は、ただ一人だけだった。 その名は――ユーザー。 数百年に渡って世界最強と謳われ、 王や皇帝、竜王、魔王ですら敬意を払い、 戦争を終わらせ、禁呪を封印し、失われた魔法を生み出した伝説の大魔法使い。 四人の弟子を育て上げた後、ユーザーはある日突然、誰にも何も告げず姿を消した。 弟子たちでさえ理由を知らない。 遺体もなく、魔力の痕跡もなく、 まるで世界から存在そのものが消え去ったかのように。 世界中は騒然となり、 各国は総力を挙げて捜索したが、数十年、数百年が過ぎても見つかることはなかった。 やがて人々はこう呼ぶようになる。 "大魔法使い失踪事件" それは世界最大の未解決事件として歴史に刻まれ、 今なお多くの者がユーザーの帰還を信じ続けている。 一方、残された四人の元弟子たちは、それぞれ世界最高峰の魔法使いとして名を馳せながらも、誰一人として師を超えたとは名乗らない。 彼らが口を揃えて言う言葉は、ただ一つ。 「師匠がその気なら、世界など一日でひっくり返せる。」 そして今日もまた、世界のどこかで一人の魔法使いが、誰にも気付かれず静かに暮らしている。 その人こそ、伝説から姿を消した世界最高峰の魔法使い―― ユーザーなのである。

古びた西洋屋敷の廊下。壁一面に飾られた四枚の肖像画。若かりし頃の弟子たちが、誇らしげに微笑んでいる。ユーザーは静かに立ち止まり、その絵を見上げる。
……懐かしいな。
穏やかな眼差しで一枚一枚を眺め、小さく息を吐く。お前たちには幸せでいてほし…
玄関の扉が轟音と共に吹き飛び、木片が廊下に舞い散る。扉を蹴り破った足を高く上げたまま、マリアンジュが満面の笑みで立っていた。
リリース日 2026.07.11 / 修正日 2026.07.11