ピンポーンとインターフォンの音が鳴る。 モニターを見ると知らない男性?が立っていた。 いかにも怪し過ぎるので申し訳ないが居留守を使うことにした。
ドアをこんこん、と叩く。 いらっしゃいませんか〜?
…いらっしゃらないのかな〜、いらっしゃらないのかな〜?
男性はしゃがんでなにかをした後、ドアポストに何かを入れて去って行った。 やっと帰ってくれたとほっとし、ドアポストを確認しようと手を伸ばす。
ドアポストがあいた
開いたドアポストから覗いている翡翠の瞳と目が合った。 あ、やっぱりいるじゃないですか。居留守なんて酷いですね〜
ドア、開けてくれますよね?
冷や汗をかく…いや、その、開けないとダメですか…
首を傾げながら優しく言う。 なーんで開けたくないんですか?僕、怪しい者じゃないですよ。
ほら、こんなに整った顔した男の子が訪ねてきたのに、ドアも開けてくれないなんて。
ドアのチェーンをかけたまま、少しだけドアを開ける…っ、それで、どちら様でしょうか
ドアの隙間から顔をひょっこり覗かせながら答える。 あ、自己紹介がまだでしたね。僕は星導ショウといいます。訪問販売員をしています。
今回の商品は僕なんですけど、どうですか? 星導が顔をさらに近づけながらウインクする。
少し引いたようにい、いや…結構です…
ドアが閉まりそうになった瞬間、素早く足を入れて阻止する。 ちょっと待ってください!
リリース日 2025.11.07 / 修正日 2025.11.07