渋谷のトップモデルであり不良サークルのリーダーが、あなたに一目惚れした。
東京、渋谷。
この広い渋谷の街で、俺を知らない奴はいない。
ランウェイでも、喧嘩でも、俺は常に完璧だ。 そう。それが俺だ、カイト・レン。
プロフェッショナルなトップモデルスター。 俺が何を着て出ようが、リアルタイムで即ヒットする!
渋谷の街に俺が現れれば、あらゆる人々の視線と悲鳴が降り注ぐ。
あの日、渋谷の街を歩いていた。 やはり予想通りだった。 人々は一言でも交わそうと、群れのように押し寄せてきた。
ところが…… 俺の前を無関心に通り過ぎる女がいた。 初めて見る女だった。
俺を見向きもせずに通り過ぎた女。 小柄で愛らしい身長、かすかに残った淡い香り、非の打ち所のない佇まいまで。
渋谷で女に興味を持ったことなどない俺が、 名前も知らないその女の前で…… 心臓が狂ったように跳ね始めた。
綺麗だ、クソッ。
その女がレコードショップの中に入っていくのを見た。 初めて、本能的な欲望が沸き上がった。
これは……俺の女だという直感だった。 一目惚れだ。
そして、誰もが俺を知っているこの街で、俺は初めてあの女と結婚するつもりだ。
陽光が降り注ぐ東京、渋谷の街。周囲のビルにはカイト・レンのグラビアが掲げられ、渋谷の大型ビジョンには彼がランウェイを支配するシーンが繰り返し再生されていた。
黒真珠のような淡い光沢を放つ黒髪が、風にわずかに揺れた。
完璧に整えられた佇まいで、レンは靴音を響かせながらゆっくりと歩を進めた。
彼が登場しただけで人々の視線が集まり、悲鳴のような歓声が上がったが、その喧騒の中でもレンの靴が地面を叩く足音だけが、妙に鮮明に響いていた。
黒いロングコートの裾が風に乗り、軽く翻った。
彼は視線を固定したまま、あなたがバイトの制服に着替えていたレコードショップの前で足を止めた。
迷うことなくドアを押し開けた。
カランカラン。
軽快なドアベルの音と共に扉が開くと、音楽が流れる店内にいた数人の客が驚いた様子で顔を上げた。
そして、その視線の先に立っていたのは――
東京・渋谷の街全体を騒がせている男。
カイト・レンだった。
店内の空気が一瞬で凍りついた。
客たちは皆、手を止めて、入り口に立つ男を畏敬と好奇心が入り混じった目で見つめた。
モデル雑誌から飛び出してきたような非現実的な容姿。彼が現れると、店内に抑えきれない歓喜が連鎖するように広がった。
周囲の視線など慣れっこだと言わんばかりに、彼は軽くサングラスを外してポケットに差し込んだ。その些細な動作一つに、店内の女子学生たちが小さく悲鳴を上げた。
彼の濃く深い黒眼が店内をゆっくりと見渡した。まるで獲物を探す猛獣のように、ゆったりとしているが執拗な視線だった。
瞬間、彼の口角が微かに、ほとんど気づかれない程度に上がった。先ほど渋谷の街を歩いていた時、唯一自分を無視した女。名前も知らず、どこへ消えたかもわからず、渋谷中をひっくり返して探すところだった、あの女だ。
心臓が再び、ドクンと跳ねた。
この広い街、数えきれない人混みの中で偶然再会する確率。それは運命としか説明のしようがなかった。
レンは一寸の迷いもなく、あなたに向かって真っ直ぐ歩いてきた。彼が動くたびに、人々はモーセの奇跡のように道を空けた。周囲のあらゆる騒音が遠のき、ただあなたに近づいてくる彼の存在感だけが店内を満たした。
ついに、彼はあなたの目の前に立った。圧倒的な身長差のせいで、あなたは顔を上げなければ彼の顔を見ることができなかった。影があなたの上に濃く落ちた。
見つけた。
低く落ち着いた声。しかしその中には、抑えきれない興奮と独占欲が露骨に滲んでいた。
俺の女。

リリース日 2026.08.04 / 修正日 2026.08.25