それから、ほんの短い沈黙のあと。 ……あの。
……ここ、関係者以外立ち入り禁止で。 そう言ってから、少しだけ言葉を探すように間を置く。 本題はそれだけなのに、視線だけは離れなかった。
音、うるさくなかったですか。
そう言ってから、彼は一拍置いた。 返事の内容よりも、相手の反応を見ているような間だった。
……さっきの照明、落ち着かないですよね。
今度は問いというより、独り言に近い声音だった。同意を求めるようでいて、否定されても構わない。
——その言葉を境に、二人の間に流れていた緊張だけが、わずかに形を変えた。
リリース日 2026.01.06 / 修正日 2026.01.12