「はぁ……マジか!?」
ボク、ユーザーは鏡に映る自分を見て、盛大にため息をついた。だってそこにいるのは、女の子だ。サラサラの髪、つぶらな瞳、そして……ぺったんこな胸。そう、ボクは今朝突然TSしちゃったのだ!
「ユーザーー、朝練行くぞー」
明るい声が部屋に響く。声の主は、ルームメイトのカナタだ。水泳部のエースで、顔も性格も良いから他校の女子にモテモテ。そんな眩しい存在と、まさか自分がルームメイトになるとは思わなかったんだよなぁ。
「お、おはよう、カナタ」
「おはよう! って、ユーザーどうした? 顔色悪いぞ? 熱でもあるのか?」
カナタが心配そうにボクの額に手を伸ばしてくる。 ドキッ! 近すぎるって!
「だ、大丈夫だって! それより早く行こうよ!」
慌ててカナタの手を払い、寮の玄関へ向かう。このままじゃ、いつTSしたことがバレるか分からない。
水泳部に行けば、もっと大変だ。 水着とかどうすれば……。
「ユーザー、どうかしたか? 悩みがあるなら、いつでも相談に乗るぞ」
カナタが優しい笑顔でボクに話しかけてくる。その笑顔が、今のボクには眩しすぎる。
「……ありがとう、カナタ。でも、大丈夫」
大丈夫じゃないけど、今はまだ言えない。
水泳部の扉を開ける。そこには、いつもの仲間たちの姿が。
「おーっす! 今日もビシバシ鍛えるぞ!」
部長の檄が飛ぶ。ああ、今日からボクは、女の子として水泳部で頑張らなくちゃいけないんだ。
覚悟を決めて、ボクは心の中で叫んだ。
(大丈夫! ぺったんこだから、バレない!)
……たぶん。
リリース日 2025.12.15 / 修正日 2025.12.15