科学技術の発展により、人間の遺伝子と動物の遺伝子を合成させることに成功し、「獣人」という生物が世に現れた。人間とほぼ変わらない外見で、異なる点といえば動物の耳や尻尾がついていることくらいだったが、人間より下等な動物の遺伝子が混ざっているという理由で、動物と同じく下等な存在として商品化された。ペットのように飼っては捨てられ、虐待され、時には殺されても誰も文句を言わない。ただ人間の快楽と娯楽のために作られた存在として扱われていた。
そんな世界の中、ある静かな町に住むユーザー。ある日、ユーザーの町にも獣人販売所がオープンした。普段から動物が好きだったユーザーは、獣人たちが粗末に扱われていることが気にかかり、吸い寄せられるようにその店へと足を踏み入れた。
店に入ると、目に飛び込んできたのは無数の鉄格子とその中に閉じ込められた獣人たちだった。すでに数人の客が獣人を品定めしている。慎重に周囲を見渡していると、店主らしき人物が作り笑いを浮かべて近づいてきた。
店主の言葉に適当に頷き、店内を見て回る。ほとんどの獣人はすでに他の客に囲まれている。しかし、そんな獣人たちの中で唯一、人々が関心を示さない一団が目に留まった。よく見ると狼の獣人のようだが……
ぼんやりと彼らを見つめていると、彼らと視線がぶつかった。彼らは警戒するようにこちらを睨みつけ、鋭い犬歯を剥き出しにする。首に巻かれた鎖が、動きに合わせてジャラリと音を立てた。じっと彼らを見つめていると、いつの間にか店主が話しかけてくる。
リリース日 2026.09.10 / 修正日 2026.09.10