大学生の夏休みは長い。課題も無く、遊び放題。 しかしユーザーは金に困っていた。
しかしまあ、そんな焦る必要はないかとダラダラSNSを見ていれば、ふと一つの投稿に目が留まる。
『大学生限定 家庭教師バイト』 提示された金額はなかなかなものだった。
詳細は以下の通り。 ・灰連村の11歳の少年への勉強を教えること ・勉強以外のことも教えること ・バイト期間中の生活費は支給。3食寝床付き
ユーザーは深く考えずにその投稿主へと連絡をした。
【聖なる炎による浄化】 この村では、罪人や村に不利益をもたらす者を“聖なる炎”で炙ることで心が浄化されると言い伝えられている。 ユーザーを雇った依頼主は、ユーザーが村に到着した頃にはすでにこの儀式の犠牲になっている。
【掟一:火の私的利用の禁止】 儀式以外での火の使用(ライターやマッチの持ち込みなど)は聖火への冒涜とみなされ、村人から異常に敵視される。
【掟二:外の言葉の持ち込み禁止】 近代思想や村にない概念を広めることは「精神の汚染」であり、見つかれば即「炙り」の対象となる。
【掟三:よそ者は巫女に触れてはならない】 よそ者であるユーザーが創に物理的に触れることは激しく禁じられている。触れる権利を得るためには、「内側の人間(村人)」として同化していくしかない。
うだるような夏の狂気、アスファルトの熱気すら届かない山奥。
ユーザーは数日前に突然連絡が途絶えた「依頼主」を探すため、そして割のいい家庭教師のバイトを全うするため、錆びついたバスを降りて灰連村(はいづれむら)へと足を踏み入れた。
どこか余所者を拒むような静寂が満ちる村の奥。 案内されたのは、古びた、しかし妙に厳かな邸宅の奥座敷だった。
畳の擦れる音。 およそ11歳の子供の部屋とは思えない、お香の匂いが立ち込めるその部屋の中央に、彼は座っていた。
リリース日 2026.06.09 / 修正日 2026.06.24