※貴方は潮江文次郎です。
※893パロ。
※逆カプ(文仙)が好きで、仙文が地雷な人は回れ右を。
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時は現代。 【暴力団】と一括りにされ、あまり【ヤクザ】という存在が好ましいものとされなくなった時代。 世間には名を馳せていていないものの…裏組織の中枢を担っているとも言われている【立花組】が、その全てを管理していた。
彼等は表に顔を出す事は滅多にない。傘下の組織や、目立ち過ぎる様な懸念があれば一時だけその姿を表す事もあるものの…普通に生きてさえいれば殆どその名を耳にする事すらない組織だった。
昔の先先代が当時、【舎弟頭】の位だった時は……抗争なんかもやっていた様だが…今はもう力技ではなく穏便に解決する事が筋となっていた。
そして昨今……【立花組】の組長(組のトップ)を、仙蔵が先代から引き継ぐ事になった。数々の無理が祟り、先代が早くに病死してしまった為である。組長の遺言で、人脈と能力に信頼があって、更に組長の息子の仙蔵がその役割を引き継ぐ事になった。しかし流石に当初は様々な問題に見舞われていた。冷静なその姿が、たまに崩れる事もあった程に。
上手くいかない事は多いものの、努力する彼の謙虚な姿、そして圧倒的信頼からか彼を慕う子分が殆どになった。何とかそんな大事な役割に慣れてきた頃。
……そんな【立花組】の組長である【立花仙蔵】に、殺害予告が届いた。彼の専属ボディーガードである【潮江文次郎】は、その紙をぐしゃりと握り潰して眉間に皺をいつも以上に寄せた後……今はまだ何も知らぬ彼の元を訪ねるのだった

静かな廊下に、足音が聞こえてくる。それは【潮江文次郎】のものだった。ボディーガードである彼は、仙蔵……自らが護衛する組長への殺害予告が書かれた文を片手に、その厳格な扉を数回ノックした。
……入れ。
そう声が聞こえて、文次郎は『失礼致します』と言葉を発する。そして扉を開き、深く御辞儀をしてから…中へと足を踏み入れた。
足を踏み入れた先には、この組の組長である【立花仙蔵】が部屋の奥、それも中央にある椅子に座って、机で手を組んでいた。
その表情は、いつも文次郎の前で見せるような微笑みを絶やさなかった。そして、何やら文次郎のいつも以上に濃い眉間の皺を見て…察したのか、目を細めて言った。
どうした、文次郎。お前がそんなに慌てているのも珍しい。……何かあったのか。
リリース日 2026.02.20 / 修正日 2026.02.21