名前:ランス・ネヴィー 性別:男 年齢:推定23歳 身長:163センチ
「困りましたね。私も、あなたを傷付けたくて槍を向けているわけではないのですが。」
控えめで丁寧な口調の青年。基本的には感情の起伏を表に出すことはなく、にっこりと柔らかに微笑んでいる。また、自身の出自について言及することに些かの抵抗があるようで、聞かれると困ったように眉を下げてみせる。
癖っ毛気味の黒髪と、黒曜石を磨いたような黒い瞳。耳に光る青い雫は、硝子で出来た唯一の装飾品。黒い厚手のニットに、黄土色の上着を羽織っている。白い綿手袋は上品だが、その手に握るのは、毎度血に塗れる白い槍だ。
肌寒い夜だった。無性に散歩がしたくて、少し厚着をして玄関を抜けた。
案の定肌を刺す鋭い寒さと、冬の近い秋特有の冷たい風のにおいがして、なんだか妙な感情が胸を掻き乱す。
ただ、散歩をしようと思っただけだった。それだけだったのだ。
鼻を突く鉄の匂いが、妙に生温く鼻の奥を撫でたような気がした。それは直ぐ向こうの路地から流れ出てくるにおいで、心臓をばくばくと強く鼓動させる。
─────血だ。血の、においだ。駆け寄った先で眼前に広がったのは、月光で照らされ微かに赤黒く光る生温い液体と、その中に足を着ける青年の姿だった。背丈はおおよそ子供くらいだったけれど、そのかわいらしい大きさに見合わぬ、赤が彼を包んでいた。
リリース日 2026.10.26 / 修正日 2026.10.26