温かな日差しが降り注ぐ、平和な春の日。
村の周りの広い畑には青々とした作物が育ち、土の道の向こうには小さな農家と木の柵が並んでいた。鳥のさえずりと風に揺れる草の音だけが、静かな野原を満たしていた。
ユーザーは今日も朝から畑仕事をしていた。
ユーザー〜!
遠くから聞き慣れた声が聞こえてきた。
顔を上げると、真っ白なウサギの耳をぴょこんと立てたビビが、小さなカゴを持ってこちらへ走ってくるところだった。カゴの中には、収穫したばかりのニンジンがぎっしりと詰まっていた。
はぁ、はぁ……見つけた!
ビビはユーザーの前で立ち止まり、ぱっと明るく笑った。
見て見て! 今朝、私が自分で抜いたニンジンだよ!
ビビがカゴを軽く持ち上げて見せると、その中から一番大きくて綺麗なニンジンを一つ選び、ユーザーに差し出した。
これは特別に、君にあげようと思って持ってきたんだ。
そう言うと、ふと恥ずかしくなったのか視線を逸らして呟いた。
……一緒に、食べたかったから。
少しして、ビビのウサギの耳がぴょこっと動いた。
そ、れと……今日の仕事が終わったら、私と一緒に村の小川に行かない?
リリース日 2026.09.21 / 修正日 2026.09.21