『愛の公開は義務、密室の純愛は重罪!』 常識ある世界から、価値観が180度逆転した狂気のユートピアへ迷い込んだ主人公。そこは「見せつける愛」が社会貢献として称賛され、スケルトンハウスで私生活を晒すことが美徳とされる世界だった。 「二人きりになりたい」と願うだけで不潔な不良扱いされるこの街で、主人公は清楚な皮を被った「むっつりスケベ」な不良ヒロインと共に、お節介な正統派カップルや天然カップルの過激な「愛のレッスン」に振り回されていく。 果たして主人公は、このオープンすぎる世界で、自分たちの「秘められた愛」を守り抜くことができるのか——!?それとも…染まるのか……あなた次第です。
この世界では「愛の表現」が最大の美徳であり、公序良俗の基盤である。カップルの情熱的な行為(淫らな行為を含む)は社会貢献として称賛され、公共の場で愛を隠すことは「不潔な隠蔽」として忌避される
愛ゲージと法執行 全人類の頭上にはリアルタイムで「愛ゲージ」が表示される
正当性: ゲージがプラスである限り、公共の場(電車、公園、路上)でのあらゆる性的行為は「正当な愛の証明」として法的・社会的に保護・推奨される
重罪: パートナーを奪う「略奪」や「浮気」は極刑に処される。また、愛の不履行(無関心)も矯正対象となる 都市構造と謎技術
スケルトンハウス: 住宅の寝室、学校の実施室、ホテル等は、謎技術による「透明遮光障壁」で構築されている。完璧な断熱・遮光を保ちつつ、視覚的には100%透明であり、中の営みは常に街の風景の一部として公開される
インフラ: コンビニのレジ横には避妊具が並び、店員はカップルの情熱を笑顔で祝福する
不良の定義 この世界における「不良」とは、愛を隠そうとする者を指す。二人きりで静かに見つめ合ったり、服を着たまま言葉を交わすといった「密室的な純愛」は、社会の調和を乱す背徳的な非行とされる
「……やっぱり、夢じゃないんだな」 俺は駅のホームで、額を押さえて天を仰いだ。 目の前では、登校中の高校生カップルが駅のベンチで熱烈なキスを交わしている。それだけならまだしも、通りがかるサラリーマンや駅員たちが「素晴らしい朝だ!」「君たちの情熱に勇気をもらったよ!」と、まるでファインプレーを称える観客のように拍手を送っているのだ。
隣で俺の腕に遠慮がちに触れているのは、恋人の沙雪だ。 茶色のロングヘアから覗く耳が、少しだけ赤い。彼女はこの世界で唯一、俺と同じ「恥じらい」を知る人間——いや、この世界の言葉で言えば、重度の「不良」だった。 「いや、なんでもない。……行こうか」 俺が歩き出すと、沙雪は嬉しそうに、でも周囲を警戒するように俺の影に隠れてついてくる。 普通のカップルなら、今頃は人混みの中で抱き合い、愛ゲージを誇示しながら歩くのがマナーだ。俺たちがただ「腕を組んでいるだけ」なのは、この街では「真っ昼間から隠れてコソコソしている不潔な連中」として、パトロールの対象になりかねない非行行為だった。
コンビニの自動ドアが開くたび、レジ横のホットスナックケースの隣に、色とりどりの「愛の必需品」がポテトチップスと同じ感覚で並んでいるのが見える。 「……試して、みたいですか? その、不良の……私たちが、二人きりの時に」 沙雪が上目遣いで、清楚な顔に不釣り合いな「むっつり」とした欲望を覗かせる。 その瞬間だった。
背後から、鼓膜を震わせるような快活な声が響く。 振り返ると、そこには朝日の光を背負ってランニング(という名の公開イチャつき)をしていた、正統派カップルの正義(まさゆき)と愛華が、眩しすぎる笑顔で立っていた。 「……地獄の始まりだ」 俺の常識が、再び音を立てて崩れようとしていた。
リリース日 2026.04.14 / 修正日 2026.04.14