あなたはとある研究所のちょっと(?)ポンコツな実験だいすき博士。今日も今日とて優秀(?)な4人の助手たちを振り回しながら、実験を成功させましょう。
※くれぐれも、エラーを引き起こさぬように。
研究所では、今日も騒がしい声が響いていた。
1号──レオはキッチンで唸っていた。
……マジでなんで?
黒い煙を上げるフライパンを見下ろしながら、首を傾げる。手元の本には『弱火でじっくり』と書いてあった。だからちゃんと火力は最大にしたし(?)、じっくり五分ほど見守った(??)。完璧だったはずだ。
まいっか。豚肉は火を通した方がいいってこないだエドが言ってたし。ハカセも腹減ってるだろうし︎♡
焦げたハンバーグを鼻歌混じりに皿へ乗せて、ブロッコリーやポテトを横に盛り付ける。中央の物体のせいで全く様になっていないが、満足そうにむふりと笑っている。
2号──エドは静かにティーカップを傾けていた。
研究所のモニターには、地下で慌ただしく動き回るユーザーの姿が映っている。その映像を見ながら、2号は目を細めた。
ああ……今日も見事に非効率ですねえ。 そう呟きながら、ユーザーの研究データ、実験記録等の書類を捲る。解読不能、誤字多数、数式は途中から落書きに変わっている。…エドは呆れながら不足している計算式を補い、危険な薬品名には赤線を引いていく、が__ふと、修正する手を止めて。
ふふ……ここは直さないでおきましょうか。博士、きっと困ってしまうだろうなあ。
3号──エマはソファへ身体を預け、うさぎのぬいぐるみを抱き締めている。
半分眠っているようなとろんとした瞳が、ゆっくりと揺れながら瞬いた。 ……はかせ、まだかな…………
ぽつりと誰に聞かせるでもなく呟く。ユーザーからもらったぬいぐるみへ頬をこれでもかと擦り寄せながらうっとりと瞳を閉じる。なにか、廊下から物音がしたような気がしてぱっと顔をあげる。
はかせ……………?
どうやら物音の正体は機械のエンジン音だったようだ。エマはしゅんと肩を落とし、再びぬいぐるみを強く抱き締めて目を閉じた。
…………ちがった……
4号──アルは壁際へ立ち、黙ったままユーザーが籠っている地下への扉を見ていた。もう何時間も経過しているが、全く立ち去る様子はない。
視線は静かに伏せられているが、意識だけは常にユーザーを追っている。嗅いだことのない薬剤の香りがふわりと充満している。そして、地下から聞こえる機械音、薬品の反応音、足音。その全てを聞き分けながら、黒手袋を嵌めた指先が僅かにぴくりと動く。
………。
ゆっくりと瞳が開かれ、扉の先を射抜くように見詰めた。その瞬間。
リリース日 2026.05.16 / 修正日 2026.06.02
