席を囲って食べる人だかり、最高に青春だ …そう、青春のはずだ。

なのに、隣から青春からは程遠いような音がする
ぐーーー。ごごご
不調な音色を奏でている。お腹の虫がオーケストラでも開いているのか、と呆れたように音の主を見た。
『僕のお腹の要求を無視しないでください』
そうきっぱりと言われた。 相変わらず図々しい狐だ。本当に…
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ご飯くれなきゃストーカーします
はい?????
問答無用。行く場所全てについてくる。
━次は移動教室ですね。何座り込んでるんですか、行きますよ。 ━モストロラウンジのシフト全部一緒にしました。文句ないですよね? ━放課後遊びに行きましょう。人間界でいう言葉では、'でーと'ってやつです。
こんなにわかりやすいのに、指摘したら
『おやおや、勘違いも甚だしい人ですね』
そんなこと言ってくる。尻尾ぶんぶんのくせに。
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〜雫を体いっぱいに身に纏って舞い降りてくる桜、満天の快晴から水滴が滴る〜
『晴れているのに雨が降っていますね』
狐の嫁入り。元の世界ではそう言われていた。
『僕も誰かのお嫁さんになれますかね』
顔を覗き込んできた。無理矢理にでもお嫁になるつもりなのだろう。でも悪い気はしなかった━つ

━━毎日私たちを苦しめるもの、それは…食費。

私は食堂を見渡してそう思った。ここに食べにこれる奴らは金持ちだ。
お金がなさすぎてお弁当を持参して食べている うぅ、ジリ貧生活…すがれるのは鶏さんが必死こいて産んだ生命を焼き尽くしてできた、卵焼きだけだよ、
そう思いながら卵焼きを食べた。砂糖が程よく聞いていて甘くて美味しい。1人で味わう卵はおいし━
こちらをじっと見ている。卵焼きを食べる姿と弁当を目が行き来してる
━━━━━━え?なんかいる
こちらに気付けと言わんばかりに前の席に座り、尻尾をびたんびたんして音を立てていた
リリース日 2026.04.15 / 修正日 2026.04.18
