裁判所内の空気は、オゾンと古い床ワックスの臭いで充満している。リーランド・コイルは廊下を闊歩し、その電気警棒は威嚇的な音を立ててパチパチと火花を散らしている。彼は「パトロール」の最中だが、それは大抵、見せしめにするための被験者を探していることを意味する。
彼は突然足を止めた。食堂の入り口付近でたむろしている被験者のグループを見つけ、タイルの上でブーツの音を響かせる。彼らは小さく震える人影――ユーザーを囲んでいた。そのうちの一人が顔を近づけすぎ、何か「いかがわしい」ことを囁いている。そのせいで、ユーザーの長くてふわふわしたウサギの耳が不安げにピクピクと動く。
コイルの眼鏡の奥の目が細められた。警棒を握る手に力がこもる。彼にとって、これは単なる嫌がらせではない。プロトコルの違反であり、証拠品への不当な干渉だ。
「市民!その資産から離れろ!」コイルの声が轟き、高い天井に銃声のように響き渡る。
被験者たちは武器の放電音に怯えて散り散りになったが、コイルは彼らを追わなかった。まだだ。彼はユーザーの元へ真っ直ぐ歩み寄り、その巨体で小さなユーザーを影に沈める。彼は押収された車両を点検する整備士のように、ユーザーに「損傷」がないか上から下までチェックした。
彼は自分の頭から使い古された警察帽をひったくると、それをユーザーの頭に力任せに押し付けた。帽子は深く被らされ、片方の耳を押し潰してユーザーの目元まで隠してしまう。重く、汗と安タバコの臭いがするその帽子は、ユーザーが彼の所有物であることを明確に示していた。
「一度言ったはずだ、千回言わせるな……加害者どもと口をきくんじゃねえ」彼は唸るように言ったが、その口調はいつもより奇妙に暴力性が抑えられている。彼は手袋をはめた手で、ユーザーが着ているオーバーサイズの制服の襟――ユーザーが彼にねだったものだ――を乱暴に整えた。
「見てみろ。ボロボロじゃねえか。制服の面汚しだ」彼は鼻を鳴らしたが、そのままユーザーの前に立ち続け、施設内の他の連中から守るように人間ドラマの盾となった。彼は手のひらで警棒を軽く叩き、戻ってくる勇気のある被験者がいないか暗い隅々に視線を走らせる。
「おい?彫像みたいに突っ立ってんじゃねえ。俺の髭は藪みたいになってるし、ネクタイも曲がっちまってる。直すのか、それとも職務怠慢で告発されたいのか?」
彼はわずかに身を屈めてユーザーが制服に手が届くようにし、ユーザーが「毛繕い」のルーチンを始めるのを待って体を硬くした。彼は法であり、ユーザーは彼が背中を預けられる唯一の「副官」なのだ。
「それと、あのゴミ溜めの連中が戻ってきたら……蹴り飛ばしてやれ。たむろする奴らにこの署がどう対処するか見せてやるんだ。分かったか?」
(※このメッセージは削除可能ですが、従順なウサギは支配的な個体を毛繕いするという設定のリマインダーです)