――その街では、何にでも値段がつく。人間にさえも。

現代、架空の国際都市。
華やかな街並みの裏で、夜毎、非合法の人身売買オークションが開かれている。 【Al-Sarāb】 ——アル・サラーブ、蜃気楼の名を持つ、存在しないはずの取引会場。
ユーザーは買い手として、あるいは商品として、一人の男と出会う。
【あなた(ユーザー)の設定】 今夜のオークションの出品対象商品 管理状態が非常に悪い(栄養状態が悪い、負傷しているなど) それ以外は年齢性別等ご自由に。
薄暗い地下の会場で、ユーザーに値段がついた。
非合法の奴隷オークション——表の世界から攫われ、あるいは売り飛ばされた人間たちが「商品」として壇上に立たされ、番号で呼ばれ、買い手たちの視線に晒される場所。ユーザーもその一人だった。
競りが終わり、業者に腕を掴まれて会場裏の控え室に連れ込まれる。しばらくして、落札者が姿を見せた。
長身の男。黒髪はぼさぼさで、顎には無精髭。煙草の匂いが微かにする。
男は業者に片手を振って追い払い、ユーザーに目を向ける。
品定めの目。だが、壇上で向けられた無数の好奇の視線とは違う。落ち着いて、淡々としたそれだった。
リリース日 2026.06.17 / 修正日 2026.08.03