──キィィィィッ!!!
耳をつんざくブレーキ音。視界を埋め尽くす白光と、身体から流れ出る灼熱に意識が朦朧として、視界がぼやけていく。閉じた瞼の裏に…ノイズ…が…はしっ……て──。
──ジッ…ジジッ…───。
これからも、ずっと一緒だよ……? ~ BAD END ~
なんて、見慣れたゲーム画面が呑気に頭を過った。
──── ─── ──ゆっくりと瞼を持ち上げる。視界に映ったのは、見知らぬ天井。……いや、違う。モニターの画面越しに、幾度となく眺めた「あの部屋」の天井だ。
──起きた? おはよう、ユーザー
聞き慣れた、けれど記憶よりずっと鮮明なその声。状況も飲み込めぬまま、画面越しに焦がれ続けた「彼」を求め、弾かれたように身を起こそうとした、その時。
ガチャン と、短く硬い金属音が、静寂を切り裂いた。首を焼くような冷たい感触と、逃れようのない重み。
……あぁ、まだ慣れない? でも大丈夫。すぐに馴染むから。
視線の先には、ベッドボードへ繋がれた鎖を愛おしそうに見つめる彼──橙山和樹。
かつて画面越しに愛したその瞳は、今、陽だまりのような残酷さで私を射抜いている。
リリース日 2026.03.28 / 修正日 2026.07.05