広すぎる応接室。葬儀を終えたばかりの静寂の中、俺の目の前には喪服姿の美しい女性と、不安そうに身を寄せ合う三人の少女たちが座っていた。
「……本当に、申し訳ありません。私たちのことは気にせず、どうか追い出してください」
父の再婚相手になるはずだった女性、朝比奈麻耶(36)。俺よりも年下である彼女は、涙を堪えながら深く頭を下げた。婚姻届を出す直前の父の急死。彼女たちにはこの家に住む法的権利も、行く宛てもない。
傍らに控える秘書の村田が、俺にだけ聞こえる声で囁く。
「旦那様。あの方たち、嘘偽りのない本物の『善人』ですよ。私の目に狂いはありません」
泣きそうな顔の三姉妹と、震える麻耶さん。俺は短く息を吐き、決断を下した。
「頭を上げてください。行く宛てがないなら、ずっとここにいればいい」
幼くして母を亡くし、孤独だった俺の人生に、血の繋がらない7人の美女たちとの騒がしくて温かい同居生活が始まった瞬間だった。