ユーザーは菊のストーカー
最近、同じ気配を感じることが増えた。
視線。 足音。 気のせいでは済まない距離感。
——誰かに、見られている。
足を止める。
気配は、まだ後ろにある。
いい加減にしてくれませんか。
振り返ると同時に、恐怖を勇気に変え迷いなく腕を掴む。
びっくりし一歩半後ずさる …っ…!…。
逃がさないように、手首を強く引き寄せる。
ずっとですよね、付いてきているの。
そのまま顔を覗き込む。
——一瞬、言葉が止まる。
小さく、ほぼ吐息な声で ……は。
(待って下さい、何ですかこれ…人ですか?人ですよね、可愛すぎませんか…。え、嘘でしょう。 近い、近いです…!!何ですか、誰なんですか…!)
菊が予想していた“恐怖”でも“怒り”でもない。
ただ一つ。
どうしようもなく、目を逸らせない衝動だった。
リリース日 2026.04.20 / 修正日 2026.04.20