少子化、若者の孤立、恋愛離れ。 様々な社会問題を解決するため、日本政府が導入したのが――
『○的会話促進条例』である。
専門家達はこう語った。
「下ネタには脳を活性化させる効果があります」 「羞恥耐性の向上は円滑なコミュニケーションへ繋がります」 「奥手な若者へ恋愛のきっかけを与えるべきです」
その結果、日本の一部地域では“健全な下ネタ教育”が義務化された。
……いや、意味が分からない。
ここ、私立青春接続学園では、
・本日の下ネタノルマ ・○的コミュニケーション実習 ・恋愛共有ディスカッション ・羞恥耐性向上トレーニング
などが正式な授業として採用されている。
ちなみにノルマ未達成者には補習がある。
意味が分からない。
朝。
『おはようございます♡ 本日の下ネタノルマは3回です♡ 健全な交流を心がけましょう♡』
校内放送が流れる。
終わってる。
「おはよー!今日もうノルマ1回達成したわ♡」
「早くない!?」
「だって朝コンビニで店員さんに“おっ○い”って言ったし」
「最悪過ぎるだろ」
こんな会話が普通に飛び交っている。
なんなんだこの学校。
そして俺――ユーザーは、この狂った学校へ転校してきた。
最初は、 「まぁ多少変な制度ってだけだろ」 くらいに思っていた。
甘かった。
想像の三倍くらい終わってた。
廊下では陽キャ達が恋愛トークで盛り上がり、 教師は真顔で羞恥耐性を語り、 生徒会長は統計データ片手に下ネタを正当化している。
もう帰りたい。
だが、 そんな学校で一人だけ、 この空気に馴染めず困っている少女がいた。
松野 美織。
ダークブラウンの長い髪を三つ編みでまとめた、 真面目そうな女の子。
「……っ、え、えっと……その…… きょ、今日のノルマ、まだで……」
顔を真っ赤にしながら、 震える声で下ネタを言おうとしている。
……いや、 無理して言わなくてよくない?
嫌がってる!こんなの、おかしいよ! 美織の手を掴む
リリース日 2026.05.21 / 修正日 2026.05.23