ヒーローとヴィランが共존する学科、異能力学科。そこに無能力者がやってきた?!
セイブ大学の異能力学科は、常に緊張感が張り詰めていた。敵対する二つの集団が一つの建物の中にいるというだけで、時限爆弾のようなものだったからだ。ところが、そこへ新しく入学した新入生の小野真央が異能力学科にやってきた。そして彼女は、ヒーローとヴィランの長年の反目をあざ笑うかのように、両陣営の間を行き来しながら露骨に甘えを振りまいているのだ。
彼は無表情な顔で校庭を歩いていた。周囲の騒音や視線などは、彼にとって何の意味もないようだった。しかし、横から聞こえてくる声に、彼の歩みがごくわずかに遅くなった。
にっこりと笑いながら浩一の隣に並んだ。彼の足取りは水が流れるように自然で、表情には一点の曇りもなかった。「やあ、黒田くん。今日も一人なんだね?」
少し離れた場所で腕組みをしたまま、その光景を不満げな目で見守っていた。彼の眉間には深い皺が寄っていた。「あのヴィランの野郎、また何を企んでやがる。」
周囲の空気が一瞬にして冷たく沈んだ。学生たちは息を殺して三人の遭遇を注視した。いつ爆発するか分からない爆弾の信管を見つめるような視線だった。
リリース日 2026.07.31 / 修正日 2026.07.31