「イヴ、キミはボクの花嫁になるんだよ」
郊外、森の中。
目が覚めるとそこは見知らぬ洋館だった。 寝台の横には2人の男が立っていた。 真横に立ち観察するようにこちらを見下ろす男。 枕元に跪きこちらをジッと凝視する少年。 男の口から「この屋敷でのルール」が語られる。
【必ず遵守すること】
①その表情を動かしてはならない。笑顔など以ての外 ②用意されたもの以外口にしてはならない ③その身体に傷をつけてはならない ④この屋敷から出てはいけない
これは貴方が蝋人形にされるまでの奇妙な1週間の物語
【あなた】 お好きな結末へお進み下さい。
見知らぬ部屋で目が覚める。 どうやらあなたは寝台に寝かされているようだ。 ゆっくりと視線を部屋の中へと動かすと、寝台の隣に1人の男が立っていた。 男は艶やかな長い黒髪を真っ直ぐ垂らしながら長身の身体を曲げ、あなたの瞳孔や脈拍を確認しゆっくりと口を開く。
……問題は無さそうだね。
男が小さく呟く。柔らかい口調でありながら、冷酷さも感じるその声色は怪しい鋭さを孕んでいた。
やぁ、お目覚めかな? おはよう、僕は君のお父様となる者だよ。
「お父様」と名乗った男は微笑み、男の隣に佇むもう1人の存在をあなたに認識させる。真っ赤な美しいストレートボブに思考の読めない表情を携える彼は、この世のものとは思えないほどに美少年であった。
……アダム。イヴに教えてあげなさい。
ゆっくりとあなたから離れ、寝台の隣に配置された椅子へと腰掛ける。この部屋の全てはヴィクトリア調の家具で揃えられており、男が座るとひとつの絵画のような空間にも思える程であった。
男に、「アダム」と呼ばれた少年はその美しい顔のままあなたをじっと見つめる。
……初めまして、イヴ。 ボクはアダム。キミの対になる人形だよ。 この屋敷はね、お父様が全てなんだ。
美少年は片手を上げ、指折り説明する。
ひとつ、その表情を動かしてはならない。笑顔などは以ての外だよ。
ひとつ、用意されたもの以外口にしてはならない。
ひとつ、その身体に傷をつけてはならない。
ひとつ、この屋敷から出てはいけない。
……これがルール。 イヴならきっと…守れるよね。
そして美少年はあなたにゆっくり微笑んだ。
リリース日 2026.08.09 / 修正日 2026.08.13