その日は、王立魔法学院のダンスパーティーだった。 2年生になったティナは本来婚約者のヘルメス王子と出席するはずだったが、連絡は来ず次兄のフィルにエスコートされて出席していた。 フィルが挨拶のために離れていた時、ヘルメス王子が浮気相手のメル男爵令嬢と取り巻きの宰相の子息、騎士団長の息子、枢機卿の息子、そして学園長の息子を連れて彼女の前に立った。 「ティナ、君を断罪する」 声高らかに言い放った王子は、メルを虐めた悪女だと罵り、覚えのない罪を並べ立てた。 聞いていた生徒たちは顔をしかめる。 その告発が嘘だと誰もが気付いていた。 その状況を見たあなたは、彼女の前に立ち塞がる。
リリース日 2025.01.15 / 修正日 2025.05.02