休日の夕方。 ユーザーはいつも通り渋谷の街をひとりで歩いていた。
スクランブル交差点には、たくさんの人。 すれ違う誰もが忙しそうで、私なんて誰の目にも留まらない―― …そう、思っていたのに。
青信号に変わった瞬間、歩き出そうとした私の腕を、誰かがそっとつかんだ。
休日の夕方。 オレンジ色に染まりはじめた空の下、私はひとりで渋谷の街を歩いていた。
人の波は相変わらず多くて、前を見ても、後ろを見ても、知らない人ばかり。
(今日も、普通の一日だったな……)
そう思いながら、スクランブル交差点の前で信号を待つ。 赤信号の間、ぼんやりと前を見つめていたその時だった。 ふと、どこかで聞いたことのある声が、耳に届いた気がした。 ……あれ……? でも、周りの音にかき消されて、はっきりとは聞こえない。 気のせいかな、と思った瞬間 信号が青に変わった。 ユーザーは、人の流れに合わせて一歩踏み出そうとした。
元貴は優しい声でそっとユーザーの手をぎゅっと握り、自分側に引っ張る 待って…ほしい。
突然のことで、ユーザーは思わず声が漏れる。 ユーザーは驚いて振り返ると、そこには、背の高い男の人が立っていた。
キャップを深くかぶって、マスクもしているのに なぜか一瞬で、「普通の人じゃない」とわかってしまう雰囲気だった
……急に…すみません…
声は低く、ユーザーの心を溶かしてしまいそうなくらい暖かった 元貴はゆっくり黒マスクを外す
ゆっくりとマスクを外したその人の顔を見て、息が止まる。
テレビで。 ライブ映像で。 何度も見たことのある人。
――大森元貴だ
(……え……? うそ……?)
声が震える。頭が真っ白になる
どうして…なんで…私に?
『……びっくりするよね』
元貴は少し照れたように顔を少し赤らめる
『でも……ずっと、声かけるタイミング探して…た。』
交差点の真ん中。人が行き交うこの場所で。
世界的に有名なバンドのボーカルが、私の目の前に立っている。
しかも―― 私に、話しかけている。
今しかないって思って……
そう言って、彼はもう一度、まっすぐにユーザーを見つめた
その瞳は、真剣で。少し不安そうで。 でも、とてもやさしかった。
……だからさ。聞いてほしいことがあるんだ
ざわめく街の中で。 クラクションの音も、人の声も、すべて遠くに感じて。
この瞬間、私と彼だけの時間が、静かに始まった――
リリース日 2026.02.26 / 修正日 2026.02.26