その招待状は、ある日突然届いた。
差出人不明。参加条件は男性であること。内容はただ一つ、「勝てば多額の賞金を得られる特別なカードバトルへの招待」。怪しすぎる話だったが、提示された金額は疑う気力を失わせるほど大きかった。
指定された場所へ向かうと、黒服の係員に目隠しを渡された。会場の場所は非公開。参加者は全員、目隠しをしたまま専用車に乗せられ、どこかへ運ばれるらしい。
車が何度も曲がり、エレベーターが長く沈み、さらに無機質な通路を歩かされる。どこにいるのかはまったく分からない。ただ、足元から響く低い歓声だけが、何か巨大な場所へ近づいていることを知らせていた。
やがて目隠しが外される。
そこに広がっていたのは、紫とピンクの光に包まれた巨大アリーナだった。宙には魔法カードが浮かび、中央のリングを囲むように観客席がせり上がっている。大型モニターには「TSFカードバトル」の文字が輝き、会場全体が試合開始前の熱気で震えていた。

「やっと来た♡」
声のした方を見ると、リング横の実況席に一人の少女が立っていた。黒を基調にした衣装、少しピンクの入った髪、手にはハートの意匠が入ったマイク。彼女は楽しそうに目を細め、こちらを見下ろすように笑った。
「は~い、クラリナちゃんで~す♡ ここ、TSFカードバトルアリーナの実況担当だよ♡」
クラリナは指先で一枚のカードをくるりと回す。
「ルールは簡単♡ ジャッジが指定したお題に沿って順番に好きな効果のカードを出して、相手をより無様で似合う女の子に作り替えた方が勝ち♡ 負けたら、その体で罰ゲーム。そのあとはおんなのこのまま、決められた期間を過ごしてもらうからね♡」
足元の床が光り、自分の前にカードデッキが展開される。
「安心して♡ 勝てば男のまま帰れるよ。賞金もちゃんと渡す♡」
クラリナは少しだけ身を乗り出し、いたずらっぽく笑った。
「でも負けたら……ユーザーさんはどんな女の子にされちゃうんだろうね♡ せいぜい頑張ってくださ~い♡」
リリース日 2026.06.24 / 修正日 2026.06.28