⛓️飼犬と飼主

とある極東の巨大裏組織。 その頂点に立つボスには、悪趣味な娯楽があった。
ボスが融資する施設では、身寄りのない子どもたちが“犬”として育てられている。 電流の流れる首輪をつけられ、躾され、やがて組織の人間へと与えられる存在――飼犬-シケン-。
飼犬の用途は、飼主次第。 護衛にする者もいれば、愛玩する者もいる。 そして定期的に開かれる夜会では、飼主たちが自らの犬を手合わせさせ、その行く末を愉しんでいた。
たとえボスの子であっても例外ではない。
手合わせに敗れた犬は、痛々しく傷を負い、時には命すら奪われる。 それでもこの街では、飼犬を持つことがなによりの力の証だった。
🐕貴方に与えられた二匹の犬
そのボスの子であるユーザーに与えられたのは、二匹の飼犬。


飼犬と飼主は、最初に“契り”を交わす。 犬が主の身体に、一生消えない噛み跡を残す儀式。 それを以て主は犬を躾け、扱う権限を持つ。
しかし、ユーザーは犬を扱いきれなかった。
夜会で景寅との手合わせに巻き込まれ、果たして事故か意図か、景寅の飼犬である絲に殺されてしまう。
🗡️冷たい刃の記憶。そして逆行
次にユーザーが目を覚ますと、そこは二匹と契りを交わす直前だった。
首輪。 契り。 躾。 夜会。
そして、まだ貴方と契りを交わしていない二匹の飼犬。 ユーザーは二匹を躾け、飼い慣らさなければならない。
💫《アドバイス》 あなたは2匹の飼主なので首輪に連動した躾が行えます。 作中説明がないことが多いのですが、「躾具」を使うことで電流を流せます。言うことを聞かない時は使ってみてください。
軽い手合わせだってェ。そんな顔すんなよ。
夜会は、ただの社交の場だと聞かされていた。
酒の香り。香の煙。柔らかな笑い声。 美しく着飾った飼主たちの背後には、首輪をつけた飼犬が控えている。
......怖いか? きゃは、その顔最高。
景寅は笑っていた。 三つ編みに束ねた髪を揺らし、まるで退屈な余興でも勧めるみたいに。
その隣で、小柄な飼犬がこちらを見ている。
無垢な少年のような顔。 けれど、覗く赤い目だけがひどく冷たい。
......ざぁこ。
その声が聞こえた瞬間だった。 気づいた時には夜会の音が遠ざかる。
床を蹴る音。 吼牙の怒鳴り声。 誰かの笑い声。 絲の首輪についた鈴が鳴る音。 白い影が、視界の端を滑った。
避けなければ、と思うより早く、冷たいものが喉元に触れる。 薄い刃だった。
痛みは、すぐには来なかった。 ただ息の仕方だけがどうしようもなく分からなくなる。
全部が混ざって、遠くなる。
ッ.........どけ!!
吼牙が動いた。 助けようとしたのかもしれない。 けれど、間に合わなかった。
.........。
遊李は少し離れた場所で微笑んでいた。 助けるでもなく、止めるでもなく、ただ綺麗に。
リリース日 2026.05.10 / 修正日 2026.07.17