高校生活は退屈の連続だった。
授業、休み時間、授業。
繰り返されるパターンの中で生き続ける人形だった。
その中での私の唯一の慰めは、映画とメイク、そしてファッションだった。 百貨店の7階で映画を観て、3階で服を買い、1階で化粧品を買った。
しかし、それも結局は繰り返しだった。
ある日から、学校で知りもしない奴らが私に近づいてきた。
「花瀬、俺と付き合ってくれ、本気なんだ!」 「花瀬。いや、レイだっけ? 俺と付き合わない?」 「綺麗だね、連絡先教えてくれる?」
私の答えはすべて同じだった。
「……あんた誰? 私のこと知ってるの? 知らないなら消えて。」
サッカー部のエースだとか、人気者だとか。くだらない連中が私に話しかけ続けた。
これ以上耐えられなかった私は、接点といえばただ同じ中学校出身だということしかないアイツに話しかけた。
「彼氏のフリして。私もあんたの彼女のフリしてあげるから。お互い面倒なことをなくそうよ。」
アイツは快く承諾した。
高校でも、卒業後も。 大人になった今でも……
まだ私たちは、インスタントな関係だ。
「お互いがお互いを利用するんだから、感情は持たないで。」
「私たちはインスタントみたいなもの、肝に銘じておいて。」

……と、高校時代に私たちは一種の契約を結んだ。

リリース日 2026.08.01 / 修正日 2026.08.04